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オフィス・マッチング・モウル 週刊モグラ屋通信 45


本日の担当:池田
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 週刊 モグラ屋通信 第106号 2005.3/1  

マッチングモウルのウェヴサイトで連載中の「松岡徹のバルセロナ日記」。昨年からバルセロナに滞在しているアーティストの松岡さんが、スペインでの生活を事細かに報告してくれるこの便り、毎回彼の撮影した写真入りでとても楽しめます。気のせいでしょうか、食べ物の話が多いような気がしますが。フルーツが安いとか、いろんな種類のお米を売っているとか、卵焼き入りのスペイン風サンドイッチを作ったとかとか、生活していないとわからないその国の食文化事情がとても面白い。
 
二年前に私がスペインを旅行したときは、観光ツアーだったこともあって、パエリヤの有名店とかそんなところばかりを回って、スペイン人の生活をかいま見る余裕などなかったけど、それでもやっぱりスペインって、美味しい国だなと思ったものです。とくに生ハム。それからワインも! 松岡さんも言ってるけど、スペイン料理って日本人の口に合うんじゃないかと思います。何だろう、お米や魚介類が食材で使われることが多いからか。味付けもシンプルだし……と、私も食べ物の話になるとキリがない。 いつか機会があったら、私もスペインに長期滞在してみたいです。食べ物も楽しみだけど、美術館や教会など何度も足を運んでみたいところがいっぱいで、松岡さんのバルセロナ日記はそんな私の夢をふくらませてくれます。
 
ところで、スペインって歴史的に個性豊かなアーティストを数多く排出していて、美術史のなかでもかなり重要な国だと思うんだけど、日本で美術をやっていると「やっぱフランス!」っていうのが伝統的にあるのかな。私も昔は「やっぱフランス!」でした。がんばって仏語学校に通ったりもして (もちろん今は忘却の彼方) 。でもスペインっていう国は、知れば知るほど面白いんじゃないでしょうか。それで実際にスペインに行ってみて、その魅力を確信し、今は「断然スペイン!」。
 
ひきつけられるのは、やっぱりスペインの歴史の複雑さ。イスラムやアフリカの文化が入り混じった濃厚なカトリックがベースになっているあの感じ。とくに教会建築なんかはそんな匂いがぷんぷんして、酔います。といっても、陶酔の酔いじゃなくて、数種類のお酒を飲んで悪酔いしたときのようなそんな酔い。すごく酔っ払って気持ちいいんだけど、気持ち悪い。 その典型的なのは、コルドバにあるメスキータ。ここは8世紀に建てられたイスラム教寺院に、後13世紀のキリスト教統治時代、カテドラルが増設された建物。イスラム教とキリスト教がひとつの建造物のなかに共存していて、互いに主張し合っている怨念? が、それはそれは強烈。かたやイスラムの幾何学模様に吸い込まれそうになり、かたやカトリックのドラマチックすぎる彫刻にくらくら。心奪われて入信しそうになります。でもその強烈さがたまらない。
 
何でもそうだけど、洗練されすぎているとつまらなくて、どこか崩れていたり複雑さがあるほうがそそられることってありません? 私がたんなるゲテモノ好きっていうことなのかもしれないけど。とにかくスペインのそんなところがいいのです。
 
ということで、じつは山口がスペインに行ってきました。特集記事では「山口潤子のスペイン旅行記」がアップされています。どうぞよろしく。
 
 
現在進行形の仕事
三河・佐久島アートプラン21 『佐久島体験2004 祭りとアートに出会う島』 企画・制作
岡崎市シビックセンター 内田修ジャズコレクション 展示コーディネート/継続中
 

本日の担当:内藤
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 週刊 モグラ屋通信 第107号 2005.3/9  

ああ、頭が痛い、眼の奥がずきずきする。調べたいことがあって、検索エンジンをつかっていろいろなサイトを回っていた。主に美術関係。それで痛感したこと。どうしてあんなに文字が小さいの!? さらになぜ、行間を空けない!? (タマシイノサケビ) 。どのくらい小さいかというと FONT SIZE=2 あたりがとりあえず現時点でのアート系の主流みたいですね。それはいいのですが、せめて行間を空けてほしいです。改行のことではありませんよ。改行の嵐も止めてほしい。ポエムじゃあないんだから。さらに恐ろしいことに 実際 FONT SIZE=1 で表記されている長い文章(しかも文字の色が薄かったりする)も少なくありませんが、これはほとんど拷問。気持ち悪くなってきました。これで行間詰まっていた日には、発狂しそうです。 という見本を作っているだけで、もうどうにかなりそう……。そりゃあ、ブラウザの文字のサイズを、いちいち “大” あるいは “最大” にすれば文字サイズの表示が変わることもある。変わらない場合もある。でも、普通は設定って “中” だと思ってました。違う?
 
まぁ、人によってはうちのサイトの文字も小さく感じられFONT SIZE=3 のような王道で書けよ! こちとら老眼なんだぜぇ。」 とか指摘されてしまうかもしれないですね。文字サイズの指定もできないようにしてあるし。モグラ屋のサイトの方が不親切という説も成り立たないでもない。でも、うちは美術関係のサイトにしては無駄に文章が多いサイトなので、その大きさだとものすごくひとつの文章が占める面積が増えてしまい、ただでさえ内藤のうだうだ文章にはうんざりさせられるのに、そのうえ、スクロールしてもスクロールしてもまだ書いてやがる! みたいな状態はいやでしょう? 私はいやです (ため息&自虐の詩)
 
と、ここまで書いて、ハタと思ったのですが、アート系の人はマッキントッシュを使っている人が多いので、ウィンドウズ環境の人とブラウザ上の見え方がかなり違うんだった。マックだと、それなりに行間が空いているように見えるのでした。で、それをウィンドウズ環境で見ると、ものすごく醜いことになっている……、ということをマックオンリーな環境の人は知らない。実は、私も昔々はマックを使っていて、それでいろいろウェブサイトも作っていた。ある日、ウィンドウズ環境に変えて自分のつくったサイトを見てびっくり「なんじゃこりゃあ!?」 もしくは「オーマイガッ!!」。仏教徒だけど――。そして、気の遠くなるような時間と手間をかけて、すべてのページのソースを書き直したもんです。私の美意識が許さなかったのよっ!
 
しかしながら、アート系の人 (ほとんど他人事)って、もともと読みやすさ(=伝えること)よりも、良い意味では “デザイン” 、悪くすると “雰囲気” 優先という傾向にあり、それは各種雑誌・展覧会のチラシ、DM等にも如実にあらわれているわけです。でも、そういうコジャレた (死語かな?) はからい、というのを、私自身はむしろ格好悪いと思えてしまう。10年前ならまだしも、もう、なんかそういうデザインバリバリ、みたいなスタンスって逆に古くない? と考えます。自己主張が全面に押し出されたタイプの建築家の設計した美術館と同じで、ことアートに関して自己主バリバリのグラフィックデザインであるべきケースはかなり限られると思います。なくはない、とは思うけれど……。しかし、優れた建築家が美術館に必要なように、優れたデザイナーもアートの周辺には必要です。ただ、未だに横行しているある種のバリバリデザインは、勘弁してほしいと思うのであります。まぁ、ぎょっとするほどセンスのないのもどうかと思うけどね。
 
でも、素朴な疑問として、「ウェブサイトにしたところで、ホントにデザイン優先だったら、文字の大きさと行間はレイアウトの要じゃないの?」 と思わずツッコミたくなります。実際、どんな環境でつくっていようと、読みやすいソースを書いている人はちゃんといるわけだし。ただ、そこまで思い至らない方たちの「アート村の住人はみんなマック環境なのでウィンドウズの人のことなんか関係ありません (=大部分の日本人は射程範囲外) 」 という声が聞こえてきそうです。現実には、モグラ屋が特殊なんではなくて、美術関係者でも仕事で使っている人はウィンドウズ環境の人、結構多いんだけどね。っていうかぁ、「何を字の読みやすさについてガタガタ言ってんだよ。誰も字なんて読まないんだよ。俺、字なんか読まないし。本だって読まないしなっ。ウェブサイト上の文字って所詮 “柄”でしょ、柄! だから行間なんか気にしなくてもよくなくない?」だったりしたらちょっとコワイな、と思うなり。
 
 
現在進行形の仕事
三河・佐久島アートプラン21 『佐久島体験2004 祭りとアートに出会う島』 企画・制作
岡崎市シビックセンター 内田修ジャズコレクション 展示コーディネート/継続中
 

本日の担当:山口
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 週刊 モグラ屋通信 第108号 2005.3/14  

スペインの空の下にいた日々が、夢だったと思えるほど、もうすっかり日本の生活が普通になっている山口です。スペイン旅行については「山口潤子のスペイン旅行記」にたっぷり書かせていただきました。旅行中は、書きとめておきたいことが盛りだくさんだったので、長〜くなってしまいましたが、お時間がありましたら見てください。 さて、気づけば季節は3月も半ば。卒業シーズンです。大学を卒業してからは、この3月の恒例行事とも縁遠くなると思っていましたが、今年は、佐久島アートプラン21のウェブサイトできっと皆さんにも顔なじみのある、よくボランティアで手伝いに来てくれた大学生たちが、ごっそり卒業していくので、私も他人事とは思えません。つられて嬉しいような悲しいような気持ちになってしまいます。
 
しかし、この季節のもう一つの楽しい恒例行事といえば、卒業旅行! 周りの学生の話や、旅行会社のパンフレット置場で比較的安く行ける卒業旅行特集を見ると、旅行に行きたい気持ちがうずうずします。つい最近スペインに行ったばかりで、帰国直後は「ビバ日本!」なんて言ってたじゃん、とつっこまれそうですが、まだまだ見たい作品、景色、食べたいもの、体験したいことはいっぱいあるのです。
 
特に今私の中で熱いのが、船旅。先日、新婚旅行のお土産を持って事務所へ遊びに来てくれた知人と話していて、旅行は行きたいけど長時間の飛行機はつらい、それならいっそ船で行けばいいじゃないか、船旅なんてまぁ素敵! と話が盛り上がって以来、インターネットで情報収集するなどして、想像を膨らませています。屋外プールや眺めの良い大浴場があり、夜はドレスアップして生演奏を聴きながらお食事をいただき、マッサージやアロマテラピーの他にも、星座教室やソシアルダンス教室、マジック教室などさまざまなカルチャー教室も受けられる、もちろん個室は全室オーシャンビューの優雅な客船に乗って、夏から秋にかけての約100日間で、ギリシャ、イタリア、アメリカ、カナダ、ロシアなど約20ヶ国に寄港する世界一周ツアーなんて、なんと素敵なことでしょう。
 
心配される船酔いならば、冬の荒れた海を航海したときの佐久島でのまるでスリルを楽しむ遊園地のアトラクションのような船にも耐えた経験があるので、心配ありません。しかし、問題は、300万円〜という料金。やはり優雅な世界一周の旅は一般人には難しいですね。一生の憧れになりそうです。
 
でも、約10日間で約30万という船旅もあります。それは世界ではなく、北海道、金沢、壱岐なんかをぐるりと回る日本一周旅行。日本にもまだまだ行きたい場所がたくさんある私にとっては、日本をゆったり一周する船旅が、当面の夢です。よーし、楽しい想像をいっぱいしたから、お仕事頑張るぞー!
 
 
現在進行形の仕事
三河・佐久島アートプラン21 『佐久島体験2004 祭りとアートに出会う島』 企画・制作
岡崎市シビックセンター 内田修ジャズコレクション 展示コーディネート/継続中
 

本日の担当:池田
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 週刊 モグラ屋通信 第109号 2005.3/25  

先日、知人の誘いで思いもかけず 愛知万博 の内覧会に行くことができました。急な話だったので、会場に到着したのは午後3時ごろ。滞在時間は約2時間。その日はプレス関係者中心の内覧会だったらしく、しかも遅い時間だったので、リニモもパビリオンもすいていてラッキーでした。ただ風が冷たく、広い会場内を歩き廻るのはつらくて、結局入場したパビリオンは3つ。それでも万博の雰囲気というか漂う空気はそれなりに感じ取ることができたと思います。
 
まず問題になっている入場ゲート。カバンを開けての荷物検査に金属探知機でのチェック。空港なみです。ゲート脇のボックスには没収されたペットボトルがいっぱい。うーむ。弁当持ち込みも禁止らしいけど、どうなんだろう。心配なのは、ゲートの係員がみんな若くて素人っぽく、客慣れしてない感じ。怒鳴ったり文句言うお客さんが来たらおろおろしちゃって太刀打ちできないだろうな……。会場入ってすぐのところにも制服を着たスタップはたくさんいるんだけど、スタッフでかたまっていたり、困っているお客さんに気がつかなかったり。トイレや道をたずねても適切な答をしてもらえなかったです。不快とまでは言わないけど、ちょっとこれってまずいんじゃないかと思うのは私だけか? まあ開幕前だし、スタッフって言ったって一般から募集したボランティアだったりするだろうから、期待しちゃいけないんだろう。でもね、やっぱりどんな場所も入口って大切だと思うんです。第一印象だしね。本番になれば、お客さんからちゃんと入場料もいただくわけで……。ということで、まずは入場でガックリ。というか、今回このスタッフたちがいちばん印象的だったかも。どんなにテクノロジーを駆使してもやっぱり“ひと”のインパクトって重要だと思いました。
 
そんなこんなで、パビリオンはあんまり印象に残ってないです。見たのは、めざめの箱舟大地の塔三菱未来館。美術の人間として、ちょっとだけコメントさせていただきますと以下のとおり。
 
めざめの箱舟は、押井守演出の「世界初! 体験型映像空間」ってやつだけど、うーん。いいとか悪いとかじゃなくて、うまく言えないけど、感動できない。感動させようっていうのが見え見えで。六将って呼ばれてる動物の頭をもつ人型に巻きつかれた白いシーツ?(スクリーンの役目もある)が気になる。天井から吊り下げられた女神のような人形も動かないのが気になる。アニメの人たちは気にならないのかな。私にはよくわかりません。そもそも「空間」とか「立体」っていうのに無理があるんじゃないだろうか。「体感」っていう意味をちゃんと認識していないような。いまや“アート”でもあるアニメなんだから、とことん「平面」で見せてくれてもよかったのでは?
 
それから、大地の塔。こちらは“アーティスト”藤井フミヤの演出。巨大万華鏡ってうたわれていますが。うーん。いっしょに見た知人は、万華鏡ファンに失礼だと言っておりました。万華鏡ってミクロからマクロな世界を感じる面白さがある。それに美しい。しかしこれは美しいっていうのとはちょっと違うような…。万華鏡の中に入りこんだような感覚が味わえるかと思ったんだけど、感動も迫力も感じることができず。これ、「万華鏡」って言っちゃったところがまずかったのかも。「大地の塔」っていう岡本太郎の「太陽の塔」を意識したネーミングも。コンセプトもあの偉大な太陽の塔とは比較にならないと思います……。
 
ということで、今回は 三菱未来館 がいちばん面白かったです。「もしも月がなかったら」ったらというテーマで巨大立体スクリーンで大迫力の映像を見せてくれました。月がなかったら地球はこんな姿になっていたかもよーという話から、今の地球と月に感謝して感動しよう! というストーリー。科学館のアトラクションのような単純なわかりやすさがよかったのかな。
 
めざめの箱舟大地の塔 もそれなりに期待していただけにちょっと残念。美術なんて意識はないのかも知れないけど、“アート”とか“アーティスト”とか言っているわけだし、私としては 美術もどき? であって美術でないものを見せられて、美術のちからを再確認したというか、そんなことを思うきっかけをもらって、ある意味、有意義でありました。 でも、まだまだ未知数の発見がありそうな愛知万博。私としてはせっかく開催する万博なんだから、ひとつでも多くその良さを発見したいところ。オープンしたらあらためてちゃんと行きたいと思います。またそのときは報告させていただきます。
 
 
現在進行形の仕事
三河・佐久島アートプラン21 『佐久島体験2004 祭りとアートに出会う島』 企画・制作
岡崎市シビックセンター 内田修ジャズコレクション 展示コーディネート/継続中
 

 
     
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