2005.5/7
久々のバルセロナ日記です。さぼっていたわけではないですが忙しさにかまけておりました。あれを書こう、それを書こうなんて思っているうちに、気がつけばバルセロナは春を通り過ごして夏にまっしぐらです。きょうも日差しが強い。まぶしい。というか痛いくらいです。昨年の秋に見ていたうそみたいな青い空が戻ってきました。町には半袖のTシャツ組が随分増えました。でもまだコートの人もいたりして、おかしな風景だったりします。
先日までオランダに9日間行ってました。アムステルダムに行くのは2度目です。以前アーティスト・イン・レジデンスでデンマークに行った帰りによったのがたしか5年前ですので、ひさしぶりのアムスでした。前回のイメージがすごく良くてとても楽しみにして行ったのですが、今回は残念ながら天気があまりよくなくて、雨の日が続いたりまだまだ朝晩は寒くてコートが必要でした。バルセロナの服のままで出かけたためにとても寒い思いをしました。ヨーロッパは広いなと身をもって実感しました。もっとも「ここはアフリカだよ!」なんて言う人もバルセロナにはいます。それくらい気候が違います。
旅行中はアムステルダムを中心に、デンハーグ、ユトレヒトに行き、ギャラリーの人やキュレーターと話をしたり、アカデミー (王立大学) に連れて行ってもらったりしました。がんばっている若い作家に会えて刺激もありました。日本人の作家にも会いました。あちこちで輪が広がって行く感じでたのしかったです。もちろんまずバルセロナでがんばってからの話ですが近い将来に長期滞在させてもらえそうな話もできたし、何かおもしろい事ができそうな気がします。 大学をまたもやさぼって出かけて行った甲斐があるってもんです。
それにしてもアムステルダムの物価の高さには驚きましたし、やられました。ホテルの値段はだいたいバルセロナの倍だし、食事もバルセロナならレストランの日替わり定食 (MUNU DELDIA) がだいたい一人800円から1000円くらいなのに対し、どこに行っても2000円以上したし、しかも量が少ない。半分くらいの時もあった。味もバルセロナに比べてしまうとどうしても落ちる。インドネシア料理や健康的な料理など、バルセロナではなかなか食べられないものももちろんありましたが、 値段が高すぎます。バルセロナで慣れてしまっていた自分にとっては不満が残りました。
でも美術館にはレンブラント、ゴッホ、フェルメールなどの素晴らしい作品が沢山あるし、ギャラリーも新しいタイプの現代美術 (変な言い方だけど) を積極的に取り上げているし、大きな町は運河が流れ、古い建築と新進気鋭の建築物とが妙にバランスよく混在して美しいし、田舎に行ってもまるで絵に描いたような (古いお家にはかわいい庭があって、犬がいて羊がいて牛がいて小川が流れ、緑生い茂り……) 農村風景があったり、電車から眺めるチューリップ畑もまるで縞模様の絨毯のように色とりどりできれいで、しっかりオランダを堪能しました。
そんなわけで来年あたりまた行こうかと現在野望を膨らませております。行こう行こうと思っていれば必ず行ける気がするので頭の片隅にいつもオランダの事を置いておこうと思います。ではまた日記書きます。たまにはバルセロナの日常も書かないといつも旅しているみたいに思われてしまいそうですね。ちゃんとバルセロナで暮らしてます。ではまた。
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アムステルダムの運河には沢山の小船があり休
みの日には皆が運河で遊ぶ。気持ち良さそう。
オランダと言えばチューリップと風車でしょう。チュ
ーリップはアムスの花市場。風車はロッテルダム。
聞いたら海抜10〜20メートルらしい。つまり海より
低い所で暮らしているってこと。説明を聞いたが、
納得出来なかった。
アムステルダム国立美術館にあるフェルメールの
「牛乳を注ぐ女。」僕が大学2年のとき、課題で模
写を描かされたときに選んだ作品。僕は大きさを
知らず30号で描いていた。
「夜警」レンブラントの代表作。アムステルダム国
立美術館でも彼のエッチング(版画)がまた素晴ら
しい!! 彼のアトリエに見に行くと彼の使っていた古
いプレス機が今も置いてあります。
デンハーグのマウリッツハイス美術館にある「デル
フトの眺望」フェルメールってすごい!! と思わず言
いたくなる作品。ここには通称「ターバンの 娘」も
あったりしますが、これを見ずしてフェルメールは
語れない! と思う。ついでに「絵画芸術」もウィー
ンから来ていて大満足。
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