三河・佐久島アートプラン21
佐久島体験2020 祭りとアートに出会う島
『大和屋観音』移転のお知らせ
2020年4月、佐久島アート・ピクニックの常設作品のひとつ松岡徹・作『大和屋観音』が西地区の津島神社参道入り口へ移転しました。
同時開催
佐久島アートピクニック 2020
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作品タイトル:『大和屋観音』
作者:松岡徹
会場:津島神社参道入り口
制作年:大和屋観音 2003年
祠 2020年4月
大和屋の記憶をつなぐ
2003年に開催された
松岡徹展『どこか、おかしい。』
の出品作品19点のひとつが『大和屋観音』です。作者によって「いつも子供たちを見守っている架空の観音さま」として、前年に閉店した西集落のよろずや「大和屋」の出窓に展示され、展覧会終了後も2018年まで展示されていました。
大和屋の店先の大和屋観音(2003)
2018年、明治の初頭に建てられた大和屋の建物が取り壊されることになり、『大和屋観音』はしばらく仮の住まいとして弁天サロンでの公開となります。『大和屋観音』は小品ですが、アート・プロジェクトの初期からある作品で、そのユニークな姿から、同じ松岡作品の『海神さま』と並んで、佐久島のイメージ・キャラクター的な存在でしたから、弁天サロンの片隅ではない新たな展示場所が必要でした。
1年半ほどの仮住まいの後、今年3月、ようやく新たな展示場所が決まり、『大和屋観音』のための祠の制作が松岡徹によって始まりました。土台の石積みの素材を島の浜辺で拾い集め、祠は大和屋解体の際にあらかじめ集めておいた大和屋の廃材によって作られました。銅葺きの屋根の銅板は、銅版画の版のリサイクルです。祠の側面には、松岡が浜辺で拾ったものが飾られています。色褪せたアンパンマンも2003年の展覧会の折、浜辺で拾ったものだそうです。4月下旬に祠は完成しました。
『大和屋観音』が収められた祠の内部の天井、壁、床はモザイクタイルが張り巡らされていて、タイルの模様で光背が描かれているなど、小さな祠のあちこちに、楽しい見どころがちりばめられています。祠は、これまで作品が設置されていない静かなエリアで、祠の先の津島神社にはこっそりとある作家の作品が置かれていたり、すぐそばにカフェがあったりの魅力的な場所に引っ越しが完了しました。ピカピカ新居にぜひ、会いに来てください。
文責:
オフィスマッチングモウル内藤美和