三河・佐久島アートプラン21
佐久島体験2008 祭りとアートに出会う島
 
  
平田五郎展 『佐久島空家計画6/大葉邸』
制作リポート 1
2008年5月8、9日/7月22、31日/8月2日〜15日
事前作業 5月8日(木)、9日(金)

今年のアーティストレジデンスでは、大葉邸内部の土壁すべてを塗りなおす。土・砂・わらすさを水で練って作る伝統的な土壁つくりで、もちろん経験のない人間には簡単にできる作業ではない。それを平田さんは自力&ボランティアでやろう! という……。今回も前途多難な内容です。そこで、平田さんとマッチングモウルスタッフは、事前に綿密な打ち合わせをすることに。東京からやってきた平田さんを車に押し込み、まずは小牧市に車を飛ばす。小牧市に土壁用の土を専門に作っている「製土所」があり、そこで平田さんのイメージにあう材料探しだ。感じのいいご主人に話をうかがう。どうやら注文の多い平田さんの望む黒っぽい土はないらしい。それでも、親切にいろいろな情報を教えていただき感謝。
 
次に、漆喰壁の時も土間つくりの時もお世話になった私たちの左官の師匠・岡田さんのもとを訪れる。 師匠いわく「最近は、本職の左官屋でもあまり土・砂・わらすさを使う土壁は作らない。そのため、ベースになる中塗り用の中土はあるが、表面に塗る仕上げ用の土の種類はあまりない。特に今回平田さんがこだわる黒い土はない上に、素人には難しく無理だろう」などの厳しい言葉が続く。「やっぱり……」と思いつつ、それでもと食い下がる私たちに親切丁寧に必要な材料や情報を教えてくださる師匠。がんばって、という励ましに不安な中にも一筋の光が見えるような気がしたのでした。
 
翌日は、佐久島での下見後、教えてもらった情報をもとに今度は瀬戸市にいくも、思うような材料は見つからない。しかし四日市市にある窯業原料会社の情報をゲット! さすがに四日市までは、時間的にいけないので電話で交渉した結果、粘土の原料になる原土のサンプルを送ってもらえることに。そんなこんなで、手に入れた土の塊を砕いて(私、黒目が事前にオフィス駐車場で)、一から材料を作ることになったのでした。ここまで来ると伝統的というよりは原始的な作業。今回もさぞやいろいろな体験ができることでしょう!!
■参加スタッフ 3名/平田五郎、黒目&内藤(オフィスマッチングモウル)
 
 
事前作業 7月22日(火)

朝6時半、岡崎の事務所にてスタッフ内藤、黒目が集合。それぞれの車に大葉邸制作のための荷物を満載し、一色港に向かう。今日は、材料、資材などなどを事前に島に運び込む日なのだ。去年と同様、大量の砂、土を大葉邸まで運びこむ。車を横付けできない大葉邸まで、またもや女2人で一輪車を使い半日がかりの大仕事となる。
■参加スタッフ 2名/黒目、内藤
 
 
事前作業 7月31日(木)

引き続き事前作業は続く。今日は、道具を運びこみ、大葉邸の室内を養生する。 島の大工さんから足場や棚板を借りて事前準備完了。 ■参加スタッフ 2名/黒目、内藤
 
 
8月2日(土)

今回、塗りなおす壁を一から素人だけで直すのはあまりにも無謀ということで、本格作業が始まる前に岡崎の左官屋・近藤さん親子と佐久島へ。 平田さんが島入りする前に左官屋さんにしょうが抜けてぼろぼろになった壁をはがして、土台になる中塗りを一層ぬってもらうのだ。あっという間に、古い土壁をはがし、大量の土と砂、わらすさを水でねり中土の準備完了。さすがプロ! 室内の誇りをはらい軽く水でぬらした壁に手早く土を乗せていく仕事の速さに感激してしまう。あまりの手早さに「たとえば、大葉邸全部を職人がやるとどれくらいでできますか?」と聞くと「3日かな」という答え。マジですか!? 職人さんなら3日で終わるところを私たちは一か月かかってできるかどうかと話しているぐらいなのに……。職人さんってすごい。
■作業スタッフ 3名/黒目、近藤左官(2名)
 
 
8月4日(月)

とうとう佐久島空家計画第6弾のアーティスト・イン・レジデンスがスタートする。 13時40分便で平田さんとスタッフ2名は島入り。 午前中から島入りしていたボランティア5名と合流しまずは自己紹介。なんと全員平成生まれの高校生ボランティアです。昭和生まれで見た目は年齢不詳、中身は子どもの平田さんはうまくやっていけるだろうか!? と心配しても仕方がないので早速作業を始めることに。 まずは佐久島史上、初の高校生ボランティア5人とで材料作りにとりかかる。
 
平田さんの「大葉邸の土壁を黒く」という希望から、陶芸で使われる黒っぽい粘土・黒木節粘土をわざわざ取り寄せ、ゴミや石がごろごろ入ったその粘土を砕いて、更にふるいにかけて粉にする。限られた材料を無駄にはできないため、さらにふるいの目を通らなかった粘土に水を加え、どろどろにして裏ごしする。簡単そうで、これがかなり大変な作業。初めてボランティアに参加する高校生君たちのテンションはいきなり急降下&体力もすぐに尽きたもよう……。見た目はがっちりしていても高校生。生まれたばかりの赤子に「立て!」と言っているようなものなのかも、と善意の解釈をしつつ、明日の作業の進め方(子どもたちの動かし方)を考えなければ! と思うのであった。
■ボランティア 5名/某工業高校5人組(未成年&途中棄権につき名前は書かない)
 
 
8月5日(火)

話し合いの結果、高校生たちには体力的にも精神的にも一日中作業を続けるのは無理ということで、特別システムとして一番暑くなる時間の昼から3時まで休憩させることにした。その後、集中して作業をこなし5時には終わる、という計画。あの平田さんも渋々ではあるがこのシステムを受け入れてくれる。それでも体力的に無理ということで翌日には2人が島を後にすることに……。残った高校生3人はもう少し頑張るというので、様子をみることにする。
 
「こんな軽作業でばてるなんてあり得ない……」と怒りを通り越してあきれ返っている平田さん。一方、私は高校生に大葉邸の制作ができるのだろうか? という不安はあったものの、自分たちからボランティアに参加してくれているわけだし大丈夫だろう、と考えていた。甘かった。これくらいの作業なら文科系女子大生でもできるから、男の子なら大丈夫と思っていた。しかし、現実を目の前に改めて「自分の経験や基準って普通じゃないんだ……」と気付かされた。わかっていたつもりだったが、現場を仕切る以上相手の能力を見極めて段取りしないといけなかったのに、と落ち込んでしまう。
 
そんな状況の中、一色役場に職場体験に来ていた豊田高専の榊原君が日帰りで2日間手伝ってくれた。現状を説明し、高い足場に上って壁塗りをしてもらう。天井付近は熱がこもってさらに暑い。ただ立っているだけで汗が滝のように流れる。それでも文句も言わずがんばってくれ、さらには「大変ですね。大丈夫ですか?」と気遣ってくれる彼にものすごく救われたのでした。世の中、辛いことばかりでもない!
■ボランティア 4名/某工業高校3人組、榊原誠樹(豊田高専)
 
 
8月6日(水)

この日は、昼までに粘土砕きを終わらせて、みんなで壁塗りをする予定で作業分担する。しかし、慣れない作業に夏の暑さも加わって、昼休みになる頃には残った高校生3人もギブアップして島を去ってしまった。
 
作業結果を見れば、彼らのおかげでほほすべての粘土を粉にすることができたし、同時に足場を組み土壁も塗り始め、戸惑いながらも作業は進んでいた。もっとうまいやり方ができればよかった。「ごめんね、ありがとう」という私の気持ちは彼らの心にとどいたのだろうか? 最後に「申し訳ない」と言いつつ「船の時間まで海で遊んで帰ります」という彼ら……。もう私には何も言えません。いつか大人になって、気づいてくれることを祈るしかない。
 
さて、どうしようもないこととはいえ、本来なら5日いるはずだった5名のボランティアがすべていなくなった。明日から平田さんと二人で作業という現実が重くのしかかってくる。そんな状況の中、榊原君が「またボランティアにきます。」と言ってくれる。君がいなかったら私の心はくだけていたよ、本当にありがとう。
■ボランティア 4名/某工業高校3人組、榊原誠樹
 
 
8月7日(木)

朝食をとりながら今日の段取りを相談。平田さんいわく、「一度中塗りを塗った後、少し水が引いて固くしまったのを見計らって仕上げの上塗りをしなければならない。そのため、いくら遅くなろうと途中で作業を中断させることができない」とのこと。だったら2人でできる範囲をやりましょうと言っても、「1日でこれだけはやらないと、黒目さんも壁塗りのコツもわかってきたでしょ? 出来るよ、っていうかやって!」と平田さん。結局、夜遅くまで作業を続け、夕食は10時過ぎ。しかし、仕上げの上塗りがまだ終わっていないため平田さんは大葉邸に戻ることになる。私は家事を済ませ、少し休ませてもらい、夜中の3時頃大葉邸に平田さんを迎えに行き、この日の作業は終了、っていうかもう明日です。
■ボランティア 0名
 
 
8月8日(金)

前日と同じく平田・黒目の二人で作業。黒目は高い梁によじ登り、百年前から溜まっていたかもしれないすすをはらう。「こんなところにいると妖怪みたいですよね。妖怪すすはらいですね」午前中はそんな冗談をいえた黒目も、前日の夜4時就寝6時起床がたたったのか、午後からはほぼ無言に……。大葉邸の空気はよどみ、煮詰まり、険悪な雰囲気の中無情にも日が暮れていく。
 
この日もまた平田さんは、夜中大葉邸に戻ることに。さすがの平田さんも私の疲労困憊な状況を見かねて「今日は自転車で行って自分で戻る。それこそ黒目さんに倒れられたら困るから」と発言。いたわりの心が芽生えたか!? しかし、後で聞いたところ私が「あまりにも怖かったから」だそう。私だって人の子ですよぉ……。
■ボランティア 0名
 
 
8月9日(土)

やっと暗黒の時代が終わる。毎度おなじみ古参ボランティア・酒井さんがマッチングモウル内藤と共に朝8時40分の便で島入りしてくれる。はじめからハプニング続きでくたくたな私を(平田さんではなく)いたわってくれる内藤さん&敏ちゃんが菩薩様に見えるのであった。 しかも、敏ちゃんは土壁塗り経験者! 作業もテキパキこなしてくれる。しかし、この夜も夕食後平田さんは大葉邸に戻る。そして、この夜事件が起こった。
 
佐久島アートプラン21の作品にも登場する山羊のビリーが、繋いであったロープを食いちぎって脱走。深夜まで大葉邸で作業して自転車で合宿所に戻る平田さんがばったりビリーと出くわして大変だったらしい。ロープを結びなおし水を与えたりと、この日を境になぜだか平田さんがビリーの世話係に。文句を言いながらも、まんざらでもない様子でビリーの世話が辛いレジデンス中の平田さんにとって最大の癒しとなった。
■ボランティア 1名/酒井敏子(名古屋市)
 
 
8月10日(日)

9時40分の便で、大学生ボランティア北川さんが島入り。この日は午後からワークショップがあるため、作業を効率よくすすめようと言っているうちにワークショップの開始時間になる。 まずは、平田さんから材料や道具の説明をして土壁を塗っていく。もちろん参加者5人全員が土壁塗りは初体験。土を乗せるコテ板(取っ手の付いた板)とコテを持ち壁に土をのせて行くのだが、なかなか難しい。初めは、土がうまく壁にのらず落ちてしまし、さらに熱い室内の作業で汗が滴り落ちてくるわで毎度のことながら、これがワークショップか!? といった感じである。しかし、今回は土壁塗り経験者の敏ちゃんのサポートもあり、皆さん壁塗りのコツも得て「難しいけど、なかなかできない体験で面白い」といって最後には、全員で記念写真を撮り無事ワークショップが終了したのでした。 この日でボランティア終了の敏ちゃんと黒目は一時帰宅。何もかも忘れて泥のように眠る。
■ボランティア 2名/酒井敏子、北川紘子(南山大学)
 
 
8月11日(月)

新たにボランティアにきてくれた高須さん、山田さんが作業に加わり、塗り面積が確実に増えていく。 この日も平田さんは一人残って仕上げ塗りをするため、合宿所と大葉邸を行き来するのも面倒だろうと夕飯を弁天サロンで食べる。
■ボランティア 3名/北川紘子、高須さくら(愛知教育大学)、山田愛子(専門学校)
 
 
8月12日(火)

スタッフ黒目は、貴重な休暇を1日もらい、気持ちも新たにボランティア2名と島入り。さらに今日は半日、左官屋さんに手伝ってもらえる。プロの仕事を実際に見て、アドバイスをもらい午後からの作業で更なる巻き返しをはかろうと意気込んでいた。しかし、それも平田さんが急激な乾燥を防ぐためと塗り終わった壁にシーツをかけたその下で恐ろしいことが起こっているのに気が付くまでのこと。
 
島から本土に戻る左官屋さんを見送って、大葉邸に戻ってみると「壁のはじから壁がはがれてきているのに今気がついた」という衝撃的な状況が待っていた。よりによって左官屋さんが島を離れたこのタイミングで発覚とは!? なぜはがれてきたのかと平田さんと口論しても仕方ないので、以前もお世話になった左官の師匠・岡田さんに電話をする。壁のはがれてきたことを伝えると「言わんこっちゃない、ざまーみろ。職人をなめるなよ」と笑われてしまう。まったくごもっともです。そんな言葉を言いつつも懇切丁寧に対処法を教えてくださる親方に感謝しどうし。
 
それでも、どこに根拠があるのか不明な謎の自論を持ち出しては、話をややこしくする平田さん。「辛いのは同じ」と投げ飛ばしたい気持ちを抑えつつ、改めて壁土の配合、手順の打ち合わせをする。やっと作業が軌道にのってきたと思えば、まるで用意したように問題の起きる日々はいつまで続くのだろう?
 
夕食のあと、また大葉邸に戻らないといけない平田さん。そうしたら、本日から参加のボランティアゆきちゃんと澤村君が平田さんと一緒に戻ってくれるという。現場監督の私としては、ボランティアに深夜まで作業はさせられない上にかわいい後輩である。初日からそんな過酷な……! と思いつつ「手伝いが2人いれば10時には終わる。」という平田さんの言葉を信じて彼らを送り出した。
 
作業が終了したら電話をくれるように伝えていたが、10時を過ぎても連絡がない。心配になり迎えに行くと、暗い夜道をとぼとぼ歩いている3人組を発見。ゆきちゃんも澤村君も携帯電話を携帯しておらず連絡できなかったと謝る二人と「約束した時間の10分前には終わったんだよ。」と必死の弁明をする平田さん。「そんなに私が怖いですか? 怒ってませんから、早く車にのって」。そんなこんなでこの日の作業は終了。
■ボランティア 5名/北川紘子、高須さくら、山田愛子、中山ゆき(愛知教育大学)、澤村直人(愛知教育大学)
 
 
8月13日(水)

いつも通り起床し、朝ご飯。その後、ボランティア北川さんが帰宅するため、作業に入る前に記念撮影をする。別れを惜しみつつ作業開始。 はがれてしまった壁は必要な材料が届くまでは見ないことにして、土台のしっかりしている壁から塗っていく。左官の親方・岡田さんの指示にしたがい昨日まで使っていた土に砂を加え、練り直す。
 
現場で状況を見て教えてはもらえないので、不安は尽きないがとにかくやってみるしかない。砂を多くすることで、乾いた時のちぢみを少なくして、はがれることやひびが入らないようになることを信じ作業を進めていく。 陶芸の勉強をしている山田さんは、壁塗りのコツをつかんで頼れるお姉さん的存在。平田さんから厳しい指導を受けてもへこたれず澤村君、和み系キャラで頑張り屋のゆきちゃん。先の見えない中で、みんなが一生懸命動いてくれる姿にどんなに励まされたかわかりません。
■ボランティア 3名/山田愛子、中山ゆき、澤村直人
 
 
8月14日(木)

普段静かな島もお盆の時期は、帰省した人たちでにぎやかになってくる。夜は盆踊りが行われ大人も子どももたくさんの人が集まってくる。大葉邸のある西集落では、高台にある崇運寺で太鼓の奉納と江戸時代から続く伝統の盆踊り「ヤートセ」が二晩に続けて行われる。屋台もないし本土で見られるに派手なにぎやかさではなく、小さなやぐらが立てられ提灯がともり、太鼓と笛とおはやしに合わせて盆踊りをする昔ながらの穏やかな雰囲気のお祭りだ。
 
そんな夜をボランティアに来てくれた3人にも見てもらいたい! ということで気合いを入れて作業開始。まずは、土壁塗りをしていく班とはがれた個所の補修をする班に分かれる。補修班は左官の親方・岡田さんの教えに従ってめくれてしまった壁をはがし、城壁という漆喰とわらすさと砂が調合されたものを水でこね壁に塗っていく。その上に薄く土を塗ってガサガサにあらして、完全に乾かすことで食い付きを良くする。 体の動かしづらかった高い足場の作業に区切りがつき低い位置を進めていくことができたので全員で佐久島太鼓の聞きヤートセを見ることができたのでした。
■ボランティア 3名/山田愛子、中山ゆき、澤村直人
 
 
8月15日(金)

今日は、提灯行列と伊勢音頭と祭り舟引きの準備のため前日よりさらに早く作業を切り上げなければならない。さらに頼れる山田さんは昼まででボランティア終了し惜しまれつつ帰宅。もし区切りがつかなかったら、ひとり大葉邸にのこって作業を続けるといっていた平田さんだったがなんとか夕方までに作業を終わらせ提灯行列に参加。ボランティアと一緒に裃をマッチングモウル池田に気付けてもらいまんざらでもない様子。
 
日がしずみ、提灯行列が東の大浦海水浴場から西の崇運寺に向かってスタート。途中で去年50年ぶりにアーティスト松岡徹と島の協力で復活した祭り舟も行列に合流し、伊勢音頭に合わせて崇運寺の盆踊り会場まで練り歩いていく。ボランティアも今晩は島の人と一緒に盆踊りにも参加して「楽しかった。まだ島にいたい」と言ってくれる。 このレジデンス期間の中でも特に暑く、壁がはがれてくるという最悪な状況にいながら場を和ませ協力してくれ、さらに提灯や祭り舟の片づけなど最後まで手伝ってくれたゆきちゃんと澤村君に感謝の気持ちでいっぱいに。その2人も日帰り客のために特別運行される一色臨時渡船場行きの海上タクシーで帰宅。本当にありがとう!
■ボランティア 3名/山田愛子、中山ゆき、澤村直人
 
            (文責:オフィス・マッチング・モウル 黒目利江) 
 
制作リポート2ヘ

 
【関連情報】
 平田五郎展 『佐久島空家計画6/大葉邸』
 平田五郎 アーティスト・イン・レジデンス 2008
 『佐久島空家計画6/大葉邸』 制作リポート2
 『佐久島空家計画6/大葉邸』 写真リポート

 
【同時期開催】
 佐久島アート・ピクニック 2008

 
魅力的な土を探して小牧周辺をさまよう一行。すっごくきれいな赤い土発見! でも土壁には不向きで却下。
製土所というところにはじめて行きました。見ていて楽しくなる様々な土。
大葉邸室内。吹き抜け状態で足場を組まないと到底塗れない。これを全部塗るかと思うとめまい。
事前準備の段階なのでまだまだ余裕の平田五郎。内藤実家でアフタヌーンティー。地獄はまだ先。
 
 
四日市から届けられた黒木節年度を7月中旬の炎天下、事務所の駐車場で砕く作業中の黒目。
 
 
高校生ボランティアを相手に、噛んで含めるように教える平田さん。その努力も空しく早々に全員脱落。
脱落前の高校生ボランティア君。土壁塗りはそれなりに楽しそうだったんだが……。持久力はない。
高校生たちのサポートに黒目投入。もっと温存したかったのに!
足場は脚立を並べ、木材を使ってお手製で組み上げた
8月、天井近く、冷房なし。極限状態の中もくもくと壁を塗る平田さん
ふぅ暑い。ちょっと一服な平田さん
高校生がいなくなった後、壁塗り経験者にして頼もしい古参ボランティアの敏ちゃん登場! 待っていたよ
北川さん加入し弁天サロンで昼食
10日は午後から壁塗りワークショップの参加者も合流。まずは平田さんが模範演技
平田さんの説明を聞いたあとは自分でやってみる。はじめての壁塗り
ワークショップ終了後記念撮影
速乾防止のために平田さんのアイデアで塗り終えた壁にかぶせた布。これが後々とんでもない事態を引き起こすことに! 今は誰も知らない
11日からは高須さん、山田さんも加わる。若い女性3人のボランティアに島の子どもも大喜びで記念撮影
弁天サロンで夕食。この日のメニューは焼きそば。今日も一日よく働きました。たくさん食べてね!
12日からはゆきちゃん、澤村クン加入。みんな元気でよく働いてくれます。本来の大葉邸制作の雰囲気が盛り上がってきます
澤村クンのTシャツは大学の寮のオリジナルなんだそう。「普段は着られない」と作業着化
人数が増えれば作業もはかどる。笑顔もある現場、いいね!
平田さんの朝夕の日課となった山羊のビリーへの水と塩やり&移動。ビリーも平田さんの顔を覚えて、姿が見えると突進して喜びを表現するように
12日。北川さんはこの日まで。みんなで渡船場にお見送り。お疲れさまでしたありがとう
さて作業。塗らねばならない壁はまだまだたくさんあるのだ。
昼食後の休憩タイム。ゆきちゃんと澤村くんが倒れてます
はたらく山田さん。てきぱき
はたらく澤村くん。てきぱき
はたらくゆきちゃん。ゆきちゃんはビリーと同じくらい平田さんの癒しの素。独特のキャラクターで場をなごませてくれました
はたらく平田五郎さん。てきぱき
3時のおやつ休憩。くつろぎの時間
 
 
番外編 島の祭りに参加の巻
15日。提灯行列とヤートセに夕方から参加。池田にカミシモを着つけてもらう平田さん
裃姿の平田さんと澤村クン。思わず「さわやかな若侍とお付きの足軽」と言ったのは誰だっけ?
裃をつけた男達が先導する提灯行列
途中、伊勢音頭と祭り舟曳きに合流。アーティスト・松岡徹もここから
提灯行列は崇運寺の盆踊り会場へ
ゆきちゃんも踊るヤートセ
祭りに駆けつけてきたボランティアの敏ちゃんと松岡さんも踊るヤートセ
黒目ちゃんも踊ります
そして平田五郎も踊る。過酷なアーティスト・イン・レジデンスの束の間の楽しいひとときは、佐久島の伝統や人々とのふれあいの時間でした

 2008年度 全記録
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■主催: 幡豆郡一色町
■共催: 一色町大字佐久島・島を美しくつくる会
■企画・制作: 有限会社オフィス・マッチング・モウル
リポートは後半に続く。塗るべき壁もまだまだあるのさ
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