三河・佐久島アートプラン21
佐久島体験2017 祭りとアートに出会う島
長岡勉[POINT]『知識の蜂の巣』
写真リポート2[作品]
茶室
物見台
海の資料館
全景
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関連情報
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『知識の蜂の巣』はすり鉢状の構造で、中央部は低く作られ周囲を見渡すことができる。中央部の空間の壁には大きな黄色い円が描かれていて、向かい合う壁には小さな青い円を見つけることができるだろう。太陽と地球を現すふたつの円や、モビールの部屋のモビールが恒星を取り巻く惑星を思わせるのも、この作品がひとつの小宇宙であることを連想させる。
外周の壁の所々に空けられた大小異なる大きさの穴から、異なる部屋をのぞき込むことができるのも、顕微鏡や望遠鏡から極小の、あるいは果てない宇宙をのぞく行為と似ている。そこで何を見つけることができるか、それは体験する人次第だ。
作品の一角にある物見台からは、作品全体を見下ろすことができる。頭を低くしてくぐる場所、狭い空間で包まれる安堵感を味わえると同時に、物見台は大きな解放感を感じられる場所だ。めまぐるしく変わるこの複雑な空間を味わい尽くすには、何度も足を運ぶのが望ましいかもしれない。
『知識の蜂の巣』に茶室がつくられたのは、西尾の抹茶が全国生産量の約20パーセントを占め、全国有数の生産地であることに起因している。ギャラリーには現在、ふるかはひでたか が西尾市岩瀬文庫の所蔵品を下敷きに制作した作品が展示されている。図書室の本は、西尾市図書館の廃棄本から寄贈していただいた。
海の資料館に展示されているのは、佐久島でかつて使われていた古い漁具を島民から寄贈してもらったもの。作品のあちこちに置かれているランプや羅針盤は、佐久島ナビステーションの建物の前身である「海の歴史館」(旧一色町の施設)に展示されていたものを活用し、建物の歴史を継承している。
公共施設の中に作られた作品の中には、ミニチュアの公共施設がいくつも作られ、地域の歴史や特徴を取り入られている。そのささやかな迷宮を巡る行為で、私たちはもっと広い、もっと大きな世界への窓を押し広げるような感覚を味わうことができるだろう。それは小さいけれどわくわくする冒険なのだ。
写真リポート 3ヘ 続く
『知識の蜂の巣』作品MAP