三河・佐久島アートプラン21
佐久島体験2003 祭りとアートに出会う島
 
平田五郎ワークショップ
『もようのある石こうの板をつくろう 』
写真リポート
はじめに作業手順を説明する平田五郎
 
「石こうはこんな感じにまぜるんだよ」
 
絵を描いたり、その上に石こうを流し込んだり
 
ゆっくり木型からはずしてみると――「ほら、できた!」
 

 
こんなに上手にできたよ! どの石こう板もとてもステキでしょ?
 

◆ 完成した作品を手にする佐久島小学校の全校児童と平田五郎

 
 
 
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 2001年度 『佐久島空家計画1/大葉邸』・写真レポート
■ 開催日/2004年2月12日
■ 会場/佐久島小学校
本年度3回目の佐久島小学校でのワークショップ。子どもたちもアーティストの授業に慣れてきました。
 
 
 
 
 
 
はじめての石こう体験
 
今回は、 平田五郎展『佐久島空家計画3/大葉邸 のために佐久島に滞在して制作を続けている平田五郎が、佐久島小学校の子どもたちと「もようのある石こうの板」をつくる。
 
これまで2回、小学校ではワークショップを開催(木村崇人と松岡徹)しているが、ひとりひとつずつ作品をつくるはじめての試みだ。また、子どもたちにとって、石こうを使うのもはじめての体験。はじめに平田から説明を受けるが、一体なにができるのか予測もつかないようだった。
 
でも、「とにかくやってみよう!」が、島でのアートの基本姿勢。おそるおそる石こうの粉に水を混ぜてみる。「平田先生、こんなんでいいの?」「あ、もうちょっと固い方がいいかな。少し石こうを入れてみて」、まるで実験みたい。
 
最後の石こうを注いだ時点でも、一体なにができるの? といった子どもたちだったが、最初に木型から静かにはずされた石こうの板を見て歓声があがった。「わぁ、きれい!」「すごい」。10人の子どもたちの作品が次々と木型からはずされたが、どれも上等のできばえだった。成功率100パーセント。なんだか売り物みたいにぴかぴかだけど、ちゃんと自分でつくったんだもんね! という満足感でいっぱいのようす。
 
当日は、メ〜テレ(名古屋テレビ)の取材でワークショップのもようが撮影されていたけれど、子どもたちはテレビクルーの存在も忘れる熱中ぶりだった。そのもようは、後日ニュース番組の中で放映されたが、楽しげなようすがあらためて伝わるものだった。
 
大葉邸で平田は、磨き漆喰を使った作品を制作している。子どもたちがつくる「石こうの板」は、磨き漆喰を思わせる質感があり、平田五郎の作品を切り取ったものに子どもたちが絵を描いたようだった。そういう意味でも、このワークショップは佐久島の子どもたちとアーティストのコラボレーションとなった。
 
 
あなたもつくってみよう!
 
材料・道具/
木型(10センチ角、厚さ3センチ程度、底にはアクリル板かガラスを貼り、側面はガムテープ(紙)で内張り。木型はビス留めしておくと後ではずしやすい。底と側面に石鹸水かハンドクリームを塗っておく)、焼石こう、スタッフ(ビニールひもを糸状に裂いて3センチくらいに切ったものでも可)、水彩絵の具、小型のボール(2個)、大スプーン、ヘラ
 
1:
少量の石こうに水を適量まぜ、完全にまざったら水彩絵の具を入れて色を付け、それを指で木型の底に絵を描く。これが、表面に出る絵になる。友達どうしで色を交換して、何色かで描くのもきれい。ただし、指で描くのであまり細かい絵は描けない。
 
2:
の絵が完全に乾いたら、別の色の石こう液をつくり、絵がかくれる程度の量を注ぐ。これが表面に出る背景の色となる。色を加えなければ白になる。どちらでも可。
 
3:
スタッフを適量くわえた石こう液を作り、が乾く前に上から2センチほど注ぐ。スタッフは石こうの板が割れないようにするつなぎの役割。これを色付けするかはお好み次第。
 
4:
最後に、液の上からふたたびスタッフを入れない石こう液を木型の表面まで注ぐ。乾く前に、ヘラで木型の表面をきれいに平らにしよう。
 
5:
30分程度で完全に乾きます。静かに木型からはずして、完成。バリを丁寧にけずり、指に水をつけてでこぼこをこするようにみがきましょう。1日以上たったら、完全に乾くので、一番目の細かいサンドペーパーでていねいにみがくとさらにつるつるになります。
 
注意事項
石こう液は、水分が多すぎると乾くのに時間がかかります。逆に少なすぎると、木型にきれいにおさまりません。石こう袋の注意書きを読んで、ちょうどいい固さを考えてみましょう。
 
 
(文責:オフィス・マッチング・モウル 内藤美和)
 
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■主催: 幡豆郡一色町
■共催: 一色町大字佐久島・島を美しくつくる会
■企画・制作: 有限会社オフィス・マッチング・モウル

石こう板を木型からはずすときは、電動ドライバーを使うと便利です
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