三河・佐久島アートプラン21
佐久島体験2009 祭りとアートに出会う島
 
『提灯行列&祭り舟引き 2009』 写真リポート 2

 
三年前の復活の際にアーティスト・松岡徹とボランティアでつくった「祭り舟」
 祭り舟は西公民館〜崇運寺が基本ルート。西公民館で提灯行列と合流
 
提灯行列の先導役、観光客、子ども達、伊勢音頭の唄い手が祭り舟を引く
 
 祭り舟を担いで崇運寺の「二十段」を駆け上がる。なかなかの迫力です
祭り舟と提灯行列が到着した崇運寺境内では、今や盛りの佐久島太鼓演奏
 
 太鼓が終わりいよいよ「ヤートセ」がはじまります。老若男女、踊れや踊れ

 
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【関連情報】
 『弁天祭り 2009』 開催のお知らせ
 
【同時期開催】
 ふるかはひでたか 『佐久島物産展』
 佐久島アート・ピクニック 2009


 
復活三年目の祭り舟
 
大浦海水浴場を午後7時にスタートした提灯行列は、約30分かけて街灯もない家もないフラワーロード(佐久島の西と東を結ぶ主要道路)を歩いた後、西地区の集落に入りました。ゴール地点の崇運寺へ行く前に、西公民館で「祭り舟」と合流します。
 
「祭り舟」は、戦前から戦後少しの間島で行われていた祭りの行事です。島民は「山車」と呼んでいますが、一般的にイメージする山車とは違い、元々、木造の伝馬船の上に張りぼての鯛や、人形などを飾った「佐久島風山車」でした。伝馬船にロープを付けて、みんなで「伊勢音頭」を唄いながら、合いの手の「ヨイヨイ」というところでロープを引いて少し動かし、また唄い、また動かしながら崇運寺へと向かっていました。
 
約50年前にその祭りは途絶えてしまいましたが、島の古老から時折その祭りの話を聞かされていたので、昔の話を聞きながら祭りを復活したのが3年前でした。祭り舟はアーティスト・松岡徹とボランティアによって制作され、本来は昼の祭りでしたが、ヤートセの時間に合わせて夜の祭りに変更してもらい、人形の中に照明も入れました。
 

 
にぎやかであることは
         いいことだと思う

 
祭り舟を先導する「伊勢音頭」は、ヤートセと同様、当時の流行り歌でした。個人的には今や上方落語の中でしか聴く機会のない伊勢音頭を、海辺で漁師たちのかけ声で聴くことができるのは、ちょっとすごい体験です。漁師さんたち、また声がいい!! ゴールの崇運寺は高台にあって、そこへは昔から「二十段」と呼ばれる石段があります。祭り舟は先導してきたり、近くで見学していた力のありそうな男性にも手伝ってもらい、一気に崇運寺へ駆け上りました。なかなかの迫力でした。
 

 
その後、崇運寺の盆踊りを見守るように祭り舟の「鮹&佐久島観音くん(鯛付)」は境内の一角に置かれ、行列の参加者達も江戸時代から続く伝統の盆踊り「ヤートセ」の踊りの輪の中に入っていきました。
 
普段は静かな佐久島。最近は観光客も増えてにぎやかになりすぎた、と言う声も聞こえてきます。でも、佐久島は元々活気のある場所だったのです。祭りも、日常も、海の暮らしは活気に満ちたものだったはず。祭りの晩は、そんな過去がよいかたちで再現されたひとときだったような気がします。
 
ご協力いただきました島民、観光客のみなさん、ありがとうございました。
 
(文責:オフィス・マッチング・モウル 内藤美和)
 
 2009年度 年間スケジュール
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■主催: 幡豆郡一色町
■共催: 一色町大字佐久島・島を美しくつくる会
■企画・制作: 有限会社オフィス・マッチング・モウル

観光客の子ども達もすっかり「ヤートセ」にはまってました。
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