三河・佐久島アートプラン21
佐久島体験2018 祭りとアートに出会う島
南川祐輝『イーストハウス Reborn』
写真リポート3 [作品 2/2]
撮影:尾崎芳弘[DARUMA]
写真リポート2ヘ
関連情報
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南川祐輝『イーストハウス Reborn』
会場:大島桟橋ポケットパーク
会期:2018年4月1日(日)
〜7月20日(金)
会期終了後は常設になります
自分だけのイーストハウスを探して
「インスタ映え」という言葉はちょっと軽々しいけれど、写真を撮りたくなる風景というのはあるものだ。2010年に制作されたイーストハウスは、しかし現在のような人気の撮影スポットになるまでに時間がかかった。同じ設計者の手になる「おひるねハウス」と比べると、イーストハウスの人気はじわじわと静かに広がっていった。雨が地面に染みこんで地下水となり、時を経て地表に湧きだしてくるみたいな感じだ。
遠回りする道は楽しい。ぱっと一瞬で、ひとつの場面ですべてを見渡すことはできないけれど、行く先々で新しい景色に出会う。イーストハウスの魅力のひとつは、そこにある。
ふたつの東屋に入ってみる。階段を上ってみる。長いベンチに腰掛けてみる。そこから見える景色は、ほんの少し高さが変るだけで、随分と見え方が違う。吹く風の感触も違う。違うことに気が付く楽しさが次々とやってくる。
「おひるねハウス」で撮影された写真はだいたい二種類に分けることができる。ひとつはそこでの過ごし方も含めた「おひるねハウス」の魅力を伝えようとするもの、もうひとつは9つの枠に入っての記念撮影することの楽しさを伝えようとするもの。前者はどうしても撮影に凝る。後者は楽しさ、参加感を伝える目的で顔出し看板と似た感覚だ。
イーストハウスは全景を1枚の写真に納めることができず、それぞれの部分は「おひるねハウス」よりシンプルだ。だから「おひるねハウス」ほどの記念撮影のインパクトは得られず、より写真のクオリティが重要になってくる。そのため人気が出るのに時間がかかったのだろう。
それでも、最近はSNSでイーストハウスを載せる人が随分増えた。北側の東屋に入り(あるいは階段を上り)真横から撮る、というのがもっともベーシックなスタイルだろう。けれど、イーストハウスは遠回りが楽しい道だ。永くイーストハウスを知る私たちも、設計者ですらまだ知らない風景を見つける人もいるだろう。見つけて欲しい。
(文責:オフィスマッチングモウル 内藤美和)